AIで仕事は楽になるのか?/むしろ忙しく、難解にさせていく

AIの進化は目覚ましい。プログラミングやデザイン、翻訳に要約と、これまで専門知識が必要だったり、時間のかかったりした作業へのハードルが劇的に下がった。筆者もその恩恵を受けている一人だ。絵心がなくともロゴやイラストが生成でき、コードが書けなくともWebサイトやツールが作れる。小説や漫画の創作だって、以前よりずっと気軽に足を踏み入れられるようになった。

実は昨年後半から、こんなギャラリーサイトも運営してみたり

MENS-AI GALLERY
MENS-AI GALLERY イカニモなイケおじ・イケパパ・イケじいの、AI画像・動画ギャラリー|AI Image & Video Gallery of rugged, bearded, bear-type dads, uncles, and grandpas

では、これらによって仕事は楽になったのだろうか?
個人的にはであるが、結論から言うと・・・

楽になるどころか、むしろ忙しくなったし、難易度も上がった

と感じている。その理由を分析してみると、以下2つが主な要因である気がしている。

  1. 一人で手掛けられる業務範囲が爆発的に広がったため
  2. 世の中全体のコンテンツの質がインフレしているため

それぞれを、もう少し解像度高く見ていこう。

理由その①:一人で手掛けられる業務範囲が爆発的に広がった

昔なら、専門業務は専門部署や業者に委託するのが近道であり確実であった。

  • デザイン → デザイナー
  • コーディング → エンジニア
  • 翻訳 → 翻訳家

などなど、それぞれの領域にプロがいる。しかし、誰もが手軽に高性能なAIを使えるようになった昨今では、その道のプロでなくとも、ある程度のレベルまでは到達できてしまう。(プロ級のクオリティを出すには、まだまだ専門知識や技術が必要な場合も多いが)

実際、筆者自身も「自分には無理だ」と諦めていた複雑なECサイト制作に、AIの力を借りて昨年末頃から着手し始めた。以前なら外注費を工面するか、諦めるかの二択だった道が、自分の手で切り拓けるようになったのだ。

しかし、いくらAIが優秀だといっても、素人が一人ですべてを形にするのは骨が折れる。完全に丸投げとはいかないことも多いので、不具合があれば都度AIに修正を依頼したり、時には自分でチェックして直したり。AIでやれることが増えた半面、自分でやることも増えている。

また、よく言われる単純作業をAIで自動化する場合。
ツールを作るまでに多少時間はかかるが、作ってしまえば圧倒的に時間を短縮でき、人為的なミスを減らすこともできる。これは一見、仕事が減って楽ができるように思える。

では、その浮いた時間は余暇に費やすことになるのか?
少なくとも自分の場合は「NO」である。

浮いた時間は結局「これまでできなかった新しい仕事」に費やしている。あるいは、浮いた分だけその仕事に従事する人が減っていく。結果として余暇時間を増やすことにはつながらない。

何より、できることが増えればやりたいことも増える。
仕事の総量は減るどころか、(基本的にはいい意味で)増えていく一方だ。

理由その②:世の中全体のコンテンツの質がインフレしている

誰もがAIを使って一定レベルの成果物を出せるようになったことで、世に溢れるコンテンツの平均点は底上げされた。もはや「AIに聞けばわかる」程度の情報や、ありきたりな成果物には価値がつかなくなっている。

筆者はこれまで多くのプログラミング系記事を執筆してきたが、正直なところ、単なるコード紹介記事の価値は暴落したと感じている。読者が記事を読み解いてコピペするより、AIに直接コードを書かせた方が早くて確実だからだ。

筆者が2021年から執筆してきたプログラミング系記事の一覧

今後は、AIが出力できる情報の「その先」を提示できるかどうかが問われることになるだろう。ただの情報の羅列ではなく、筆者独自の視点や経験、人間ならではの感性が乗ったコンテンツでなければ、誰の目にも留まらない。そう考えると、仕事の難易度は以前よりも格段に上がっていると言える。

アニメ・ドラゴンボールで例えるなら、 フリーザ編 → セル編 → ブウ編と、戦闘力がインフレしていくようなイメージ。そして、そのスピードが加速度的に上がっている。「これさえできれば未来永劫安心」という技術や資格は、今まで以上になくなりつつあるのを感じる。

悲壮感よりも、断然ワクワク感が強い

少々悲観的なことを書き連ねてしまったが、筆者はこの状況をネガティブに捉えているわけではない。

「良いものが作りやすくなった」ということは、裏を返せば「さらに素晴らしいものを生み出せるチャンスが増えた」ということだ。

これまで諦めていた領域に挑戦できる喜びや、自分の可能性が広がるワクワク感は、何物にも代えがたい。

AIによって「量」も「質」も求められる厳しい時代になったが、それは同時に、誰もがクリエイターとして高みを目指せる時代になったということでもある。

このブログサイトを含め、これからの時代に何を作りたいか、何を作っていくべきか。
AIという頼もしい相棒と相談しながら、常に考え、手を動かし続けていきたいと思う。

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